MI6からCIAに出向し、工作員としてイラン国内に潜入中のトム・ハリス（ジェラルド・バトラー）は、電気工事技師を装って核開発施設の破壊工作に成功する。あとは帰国の途に就くばかり、娘の卒業式にも無事出席できるはず……そう思っていたトムのもとに、CIAの指令役をつとめるローマン（トラヴィス・フィメル）から急遽新たなミッションが飛び込んでくる。トムは頼みを断りきれず、アフガニスタン国境の町ヘラートの隠れ家に向かう。同行者は、アフガニスタン人の通訳モハマドことモー（ナヴィド・ネガーバン）。タリバンから逃れてアメリカに渡ったモーは、故郷で行方不明になった妻の家族を探すため、危険を覚悟で中東に戻ってきたのだった。そんなとき、衝撃的なニュースが。CIAの内部告発により機密情報が漏洩し、工作員の正体も暴露されてしまったのだ。トムは即刻ミッションを中止し、事情もわからず道連れとなったモーとともに中東からの脱出を図る。２人が目指すのは、アフガニスタン南部のカンダハルにあるCIA基地。30時間後に離陸する英国SAS連隊の飛行機に乗らなければ、生き残るチャンスはない。核開発施設を破壊されたイラン当局は、国家の威信をかけて追撃を開始。イスラム革命防衛隊の精鋭集団・コッズ部隊のファルザド・アサディ大佐（バハドール・フォラディ）が先頭に立ち、着実にトムたちの足取りを追う。一方、パキスタン軍統合情報局（ISI）も絶好の「金づる」になりうるトムの捕獲に乗り出し、野心溢れる若手エージェントのカヒル（アリ・ファザール）に「イランより先に捕らえろ」と命じる。さらに、タリバンの息がかかったゲリラ、金次第で敵にも味方にもなるウォーロード率いる武装集団など、トムたちの行く手にはさまざまな勢力が立ちはだかる。やがてローマンと彼の手配した予想外の助っ人も参入し、敵味方の入り乱れる壮絶な死闘と追跡劇が繰り広げられるのだった。道中、トムはモーが抱える悲痛な過去を知り、家族への思いをより強く意識する。「絶対に生きて帰る」という決意が、２人を目的地へと駆り立てる。はたして彼らは執拗に襲いかかる敵の追跡をかわし、CIAにも見放されることなく、無事カンダハルに辿り着くことができるのか？
